「データ入力の仕事」と聞いて、どんな仕事を想像するでしょうか?
何となく意味は分かるものの、「データ入力」という仕事が、どの様な仕事で、どの様なデータを入力するか、詳しく知る人は意外と少ないかもしれません。この記事では、データ入力の仕事について仕事の内容や、様々なメリット、デメリットなどをご紹介します。
この記事を読んで頂き、データ入力の仕事に関する詳細の情報を得て、仕事に就くための手助けとして頂けたらと思います。
【データ入力のお仕事とは】
一口にデータ入力と言っても、扱うデータの種類により現場での対応が異なることがあります。では具体的にデータ入力ではどんな業務を行う事になるのかを見ていきたいと思います。
・データ入力の種類は?
通常データ入力とは、様々あるデータをパソコンに打ち込む作業のことを指します。依頼主のニーズに合わせて、入力するデータは色々ありますが、一般的には、売上データや、伝票、領収書などに記載された数字。アンケート結果。紙で入手した資料(名刺やはがき)や、音声データなどの情報を、パソコンに入力します。
・データ入力のお仕事の流れは?
ここでは、データ入力の仕事の一般的な流れをご紹介します。注意点と合わせて確認ください。
・基本的なデータ入力の仕事の流れ
1.入力するデータ内容、データ入力のフォーマット、目的、納期を、あらかじめ依頼主と確認。
2.データ入力作業(元データに不備がないかを確認しながら作業を行うこともあります。)
3.データ入力後、データが正確に入力されたか確認、校正作業を行い終了。
データ入力を行う際には、入力するスピードと正確性の両方が求められます。入力スピードは速いが正確性に欠ける場合、データの信ぴょう性に欠けてしまい、そのデータを使用することはできません。また、正確性はあるものの、データ入力のスピードが遅い場合も、必要な時にデータが未完成で、使用できなかったということもしばしば発生します。そうしたことがないように、素早くデータを入力し、そのデータが正確である必要があります。
また、入力するデータは、個人情報や、企業の機密データ(顧客データなど)を含むことがあるので、取り扱いには十分な注意が必要です。
【データ入力の仕事環境は?】
それでは実際のデータ入力の現場ではどんな働き方をしているのでしょうか。データ入力を専門として働けるお仕事はパートやアルバイトでは多くありますが、正社員ではそれだけでは済まないことが多いようです。
・仕事はデータ入力だけではない?
正社員の場合、データ入力の仕事は、あくまでもメインの業務に付随する業務とされることが多くあります。例を2つ挙げます。
1.事務スタッフの場合
データ入力の仕事は、あくまでも他の事務業務の一部として発生します。他の事務業務とは、顧客などからの電話やメールでの対応、書類や資料の作成、伝票処理やデータ整理です。そうした業務の合間に、データ入力を行います。
2.コールセンタースタッフの場合
あくまでもメイン業務は、顧客からの電話の対応ですが、顧客情報、電話の内容や対応方法、返答などの情報を、パソコンに入力する必要があります。それらの情報を他スタッフと共有し、誰でも対応できるようにするので、正確なデータの入力が必要となります。
この様な業務に就く正社員は、あくまでも一例です。他にもあると思いますが、正社員として企業などで働いた場合、データ入力の仕事は、他の業務に付随する業務の可能性が高いということは、覚えておく必要があるかもしれませんね。
・作業時間が選べるデータ入力
最近の「働き方改革」の影響や、新型コロナウイルスなどの影響もあり、在宅で業務を行う企業が増えています。それに伴い、在宅でデータ入力の業務を行うケースも増加傾向にあります。在宅でデータ入力業務を行う場合、納期の期限内であれば、自分の好きな時間に作業を行い、ワークライフバランスを良くすることができます。
・様々な業界で活躍するデータ入力作業
これまで、一般企業における、データ入力の作業についてご紹介してきましたが、一般企業以外でも、データ入力作業が必要な業界があります。ここでは、それらを3例ご紹介します。
1.人材派遣会社の場合
登録スタッフの個人情報データの入力および更新作業。登録スタッフの勤怠と賃金の入力。
2.テレビ番組字幕制作会社の場合
バラエティ、アニメ、情報番組などのテロップ文字の入力とその確認。
3.物流倉庫の場合
受託保管在庫数の入力。入出荷データの入力。
この様に、一口に「データ入力」といっても様々な業界の、様々なデータ入力業務があります。そうした中で、自分に最も合った業務を見つけ、チャレンジすることが重要だと思います。
【ジョブティでデータ入力のお仕事を探す!】
【データ入力のお仕事の始め方・続け方】
前項まで、データ入力の仕事の種類や、どの様な業界でデータ入力が必要とされているかを説明してきました。
本項では、その仕事に就き、継続的にデータ入力業務を行う方法について、考えてみましょう。
・データ入力の仕事に就くには?
データ入力の仕事に就くために、絶対必要な資格や、専門的な知識や経験は必要ありません。様々な業種の求人があるので、まずは、自分に合った「データ入力」の仕事を見つけることが第一歩です。
そして、未経験者でも採用されることは多々あるので、勇気をもって応募してみましょう。
良い結果が得られるはずです。
・データ入力に必要なスキル
色々な種類のデータ入力業務があり、特別な資格や専門性を必要としないデータ入力という仕事において何をアピールしたら、面接をパスし、その仕事に就くことができるのでしょうか?採用に近づくためのポイントは、「パソコンの操作スキル」です。ワード・エクセルの操作やブラインドタッチ、パワーポイントやアクセスが使えればかなりのアピールポイントになります。
ただ、「データ入力」業務という意味で最も大切なのは、「正確かつ早いタイピング(入力)」だと言えます。
【データ入力に向いている人】
「データ入力」という仕事は、様々なデータを、パソコンに入力していく仕事です。そうした業務は、以下の3つのタイプの人が向いているのではないでしょうか?
1.データ入力は正確性が求められるため、集中力を維持し、細かい作業を黙々とこなせる人が向いています。
2.入力する内容によっては、作業が長時間に渡ることがあるので、粘り強く、忍耐力がある人が向いています。
3.データ入力は、正確性と共にスピードが求められます。最初から早いタイピングや、ブラインドタッチができれば良いのですが、必ずしもそういうわけではないと思います。そういう意味では、自ら積極的に学習し、作業に取り込む意欲がある人が向いていると言えますね。
【データ入力を極める!】
継続的にデータ入力の業務に就くためには、常に安定したパフォーマンスを発揮することと、常にスキルアップを目指すことが重要ではないでしょうか?ここでは、その武器となる資格や道具をご紹介します。
・データ入力でおすすめの資格
データ入力において、タイピングのスピードと正確性が、最も重要なことですが、日本には、タイピングに関する国家資格はなく、公的資格と、民間資格が数種あります。公的資格は、国家資格と民間資格の中間に位置付けられていて、民間団体や公益法人が実施し、管轄の官庁が認定する資格のことで、民間資格とは、民間団体や企業が、独自の審査基準で任意に認定する資格です。ここでは、データ入力の業務を行う際に、実践的でおすすめの資格を2つご紹介します。
1.ビジネスキーボード
日本商工会議所が認定する公的資格です。
ビジネス実務で要求される「タッチタイピング(ブラインドタッチ)の速さと正確さ」を重視した試験です。試験科目は、「日本語」、「英語」、「数値」の3科目。誤字脱字の有無も試験項目に入っており、スピード、正確なタッチタイピングの両方の能力が必要です。
試験の受験料は、2,620円(税込)。実際の試験時間は25分間です。
内容は、パソコン画面に表示された問題に対して、制限時間内に、同じ内容を入力するという試験で、「日本語」、「英語」、「数値」の3科目構成となっています。単語や文章、アドレス、日付などの問題が出題されますが、採点は行単位で行われ、行の中で、1文字でも間違いがあると、その行の入力文字数が0文字になるという試験です。試験の結果は、各科目「制限時間内で何文字入力できたか」ということを5段階で評価されます。
2.キータッチ2000
ビジネスキーボード同様、日本商工会議所が認定する公的資格です。
ビジネスキーボード認定試験が、ブラインドタッチの中級、上級者向けなのに対して、キータッチ2000は、初心者から初級者向けとなっており、初めてデータ入力の仕事に就く際に、最低限持っておくと安心な資格と言えます。
試験内容は、パソコンの画面に試験問題が表示される形式です。
画面にキーボードと同じ配列が表示され、カーソルが示している文字のキーを、キーボードで打ち込みます。試験はローマ字入力のみで、試験時間は10分間。10分間で、何文字入力できたかで評価され、試験時間内に、2,000文字すべて入力できた受験者には、特別なゴールドホルダー認定書が交付されます。受験料は1,570円です。
【データ入力中に気をつけたいこと】
データ入力の仕事する上で、よく耳にする失敗は、「どこまで入力したのか、分からなくなってしまった」ということです。入力している場所が分からなくなり、作業を戻り、再度入力するということを繰り返し、結局、作業効率を下げる結果になってしまうことがあります。特に英語の長文や契約書類といった専門性が高く、かつ句読点が少ない文章で発生しやすい問題です。長時間に渡り単調なデータ入力の作業をしている中で、そうしたことも気をつけなければならないため、ストレスがたまりやすいとは思います。しかし、データ入力作業は、スピード感を持ちかつ正確に入力する仕事なので集中力を高く、細心の注意を払って入力する必要があります。
・データ入力で便利な道具
データ入力の業務を行う上で、どんな道具があれば、速く、正確にデータ入力作業ができるのでしょうか?例えば、データ入力の元となるデータを挟み、どこまで記入したか分かる様にスケールがついたバインダーがあれば、便利ではないですか?さらにそれが、机の上で自立することができれば、なお良いでしょう。複数のデータが挟めるようになっていれば、何度もバインダーから原稿を差し替える必要もなく、また、スケールで入力するところを間違える問題もないので、かなりの作業効率のアップが見込めると思います。
・データ入力の将来性
現在、データ入力の仕事を希望する方がたくさんいますが、データ入力という仕事が、今後どのようになるのか。将来性があるのかに関して検証しましょう。
・AIの導入でデータ入力の仕事はどうなる?
一部の企業が、データ入力作業をAIで実現する実験に成功し、導入に向けた準備を行っています。決まった個所のデータを、決められた個所に入力するだけであればAIを導入することは可能です。実際、AI導入により効率化、人件費の削減につながったとの結果も出ています。しかし、紙文化が根付いた日本の企業には、まだ紙の資料(例:契約書、注文書、納品書、注文書)がたくさんあり、それらをペーパレス化することはとても大きな課題となっており、完全に置き換わってはいません。そうした色々な種類の書類のデータ入力作業がある限り、人力によるデータ入力の作業は必要であると言えます。
・データ入力にスキルは必要がなくなる?
前項でもお伝えしましたが、現状、紙資料からのデータ入力については、ヒトが行う必要があります。将来的に、ワードやエクセルで作成した書類やデータをAIを導入して、他の資料に転記することは可能になるかもしれませんが、現状そうした状況にはなっておらず、手入力による作業が主力になっています。そうしたことを考慮すると、当分の間データ入力における個人のスキルは必要であると言えますね。
・データ入力の仕事でキャリアアップ!
データ入力の職に就いた直後は入力自体に時間がかかりますが、たくさんの作業を通じて、ブラインドタッチで正確でスピード感を持ったデータの入力が可能になります。データ入力以外の業務を兼務した場合、パソコンスキルだけでなく、事務処理のスキルを高めることができます。そこまでスキルを高めることができれば事務職としてキャリアアップすることも可能となります。
【まとめ】
データ入力とは、様々なデータや個人情報などを、パソコンに入力する作業のことです。データ入力の職に就くには、迅速かつ正確なタイピングと、最低限のパソコン操作スキルが必要となります。データ入力に向いている人材や、スキルアップが見込める資格などを紹介しましたが、常に安定したパフォーマンスを発揮することと、常にスキルアップを目指すことが重要です。また、一度データ入力の職に就き、他の業務も積極的にかかわる様になれば、スキルアップも夢ではないので、是非ともチャンレンジしていただきたい仕事です。
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