【事務のお仕事】わかりやすい、経理事務のお仕事解説!②

2020.01.20掲載
事務のお仕事関連

【経理事務のお仕事って!?】

・お仕事内容やお給料事情まで徹底解説!

経理事務は、企業のお金に関わる重要なお仕事です。
このため経理事務と聞くと、お金に関する専門知識が必要で未経験から経理事務の仕事に就くのは難しいと考える人も多いのではないでしょうか。今回はこの経理事務のお仕事内容や、就職するのに有利な資格などについて、詳細をご紹介します。
経理事務のお仕事に就きたいと考えている人はぜひ参考にしてください。

【経理事務のお仕事内容】

経理事務の基本的なお仕事は、会社のお金の動きを正確にデータとして記録し、管理することです。そのデータは最終的には年間の決算報告書としてまとめられ、企業の財務状況を示すものとして金融機関・税務署・株主・取引先など多くの関係先が参考とする、大変重要なデータでもあります。経理事務の具体的な仕事内容は主に「日次業務」「月次業務」「年次業務」に分かれ、それぞれの業務内容は次のように分類されます。

1.日次業務

・出入金の管理
・経理システムへの入力
・伝票の発行
・受発注、在庫管理
・取引先の与信管理など

2.月次業務

・取引先からの入金管理
・取引先への支払い
・請求書の発行
・給与の支払い計算
・月次決算業務など

3.年次業務

・年次決算
・連結決算業務
・税務申告
・有価証券報告書の作成など
(企業の概要、事業内容、営業状況、財務諸表などが記載されている外部向け資料の作成。)

未経験からこのお仕事に就いた場合、まずは「日次業務」から関わっていき、その会社の仕事とお金の流れを把握した後、「月次業務」「年次業務」と一連の流れに従事することになるでしょう。経理事務は小さなお金の流れから経営状況まで、会社のお金の動きに関わる大部分を知ることができます。更に中小企業では経営者に近い位置でのお仕事となる事が多く、やりがいと責任感を同時に得られるお仕事です。

【経理事務が必要とされる業界】

経理事務は、特にどの業界で必要とされるというものではなく、全ての業界で経営をする上で必要不可欠な存在ですので、経理事務がいない会社はありません。ただ業界や会社規模によって把握しなくてはいけない業務内容は多少違ってきますので、自分の行きたい業界がある場合は、業界研究をしっかりと行うようにしましょう。
例えば、製造業の経理事務だと、製造業独特の会計として原価計算(工業簿記)が必要となり、決算書類として「製造原価報告書」(製品を作るのにいくらかかったか分かるもの)を作成しなければいけません。また、外資系の企業だと、通常の経理事務の仕事に、海外からの書類処理や外国人とのやり取りもあるので、外国語のスキルも要求されます。このように業界によって少しずつですが、求められるスキルが違ってくるので、必要な勉強をしておきましょう。

【経理事務のお給料】

・時給 1,000円前後(パート・アルバイト)
1,400円前後(派遣社員)
・月給 20万〜40万円
・賞与、ボーナス 企業によるが、年2回・約2ヶ月分など
・平均年収 200万〜350万円(未経験)
350万〜600万円(経験3年以上)
700万円以上(経験10年以上で大企業勤務)
年収は勤める企業の規模や、各自の持つスキル、これまでの経験業務によって大きな開きがあります。一般事務の平均年収が300万〜430万円となっている中で、経理事務のお仕事は、経験を積めば積むことで、できる仕事がより多くなればなるほど一般事務の年収より高くなる傾向があるのは、専門性を求められる仕事のためと考えられます。未経験だと最初の給与は少ないかもしれませんが、「日次業務」から始まり「月次業務」や「年次業務」まで徐々に任せられるようになると、キャリアアップと共に給与も上がっていきますので、その分やりがいに繋がります。また大企業で経理の重要なポジションの仕事を任せられると年収は700万円以上になることもあり、責任感とやりがいが大きい、頑張り甲斐のあるお仕事と言えるでしょう。

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【経理事務のお仕事に必要な資格】

経理事務のお仕事は、お金の動きを管理するという点では共通ですが、会社ごとのルールの違いなどもあり基本的には実際に仕事をしていく中で業務を覚えていくことになります。もちろん、未経験者や資格を所持していない人でも応募自体はできます。しかし簿記関連の資格を持っておくと、経理の基礎知識を有している証明になり、面接でもアピールできるため、取っておくとよいでしょう。
ここでは一般的に知られている「日商簿記」についてご紹介します。経理事務のお仕事で役立つのは3級以上となるので、まずは3級を目指して勉強しましょう。

・日商簿記3級

日商簿記3級では、主に商業簿記の基礎を学びます。
簿記の「入門資格」として、小規模企業での経理関係書類の適切な処理ができるレベルです。特定の分野だけでなく、満遍なく勉強しておくことが大事です。商業簿記の中から5項目出題され、試験時間は2時間、このうち70点以上の得点で合格です。
受験料は2,850円(税込)。

・日商簿記2級

日商簿記2級になると、3級よりもさらに発展した商業簿記の内容となります。経営管理に役立つ知識として企業から求められる資格の1つです。財務諸表の数字から経営内容を把握できるレベルです。日商簿記2級を持っていなければ応募できない企業もあり、可能な限り取っておきたい資格です。試験は商業簿記に加え、工業簿記の中から5項目出題されます。試験時間は2時間で、70点以上の得点で合格です。
受検料は4,720円(税込)。

・日商簿記1級

日商簿記1級は、公認会計士や税理士などの資格の登竜門と言われているほど、難易度が極めて高い資格です。会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計を踏まえて、経営管理や経営分析が行えるレベルが要求されます。試験は、商業簿記、工業簿記に加え、会計学、原価計算の中から出題され、4科目合計100点満点(各25点)中70点以上、かつ1科目ごとの得点が10点以上を満たすことで合格です。試験時間は「商業簿記・会計」で90分、「工業簿記・原価計算」で90分。
受検料は7,850円(税込)。

【経理事務に向いている人】

・責任感の強い人

経理事務のお仕事は、会社の資金を取り扱う仕事であり、どんな小さな内容であっても正確に取り組まなければいけません。経験を積んでいくことで、大きな仕事も任されるようになるため、責任感を持って正確に仕事に取り組める人に向いています。

・コミュニケーション能力が高い人

経理事務のお仕事は一人で黙々と数字と向き合うイメージがありますが、実は他部署に経理状況などを聞き、コミュニケーションを取りながら進めていく必要があります。また業務内容が広がっていくと、外部の税理士や公認会計士と話をする機会も増えるため、より多くの人とのコミュニケーションが必要になり、その能力が重要視されます。

【未経験から経理事務を目指す方法】

・資格を取る

未経験で応募している求人もありますが、やはり知識を有していることが証明できる資格を持っている方が強くアピールできるため、採用者の目にも留まりやすくなります。中途採用で経理事務の仕事を志す場合、日商簿記2級以上が推奨されているため、難易度は高くなりますが2級取得を目指したいところです。

・PCスキルを上げる

経理事務のお仕事は、会計システムへの入力や、資料作成などパソコンを使った業務が主です。そのため、パソコン操作に慣れておくことと、MicrosoftのWardやExcelは問題なく使用できるように勉強しておくと良いでしょう。

・未経験者OKの求人に応募する

未経験者でも応募可能な求人に応募して、面接で経理事務の仕事に携わりながら、勉強していく意欲などを述べましょう。この場合、その会社に入ってどのような業務に携われるか、に注目して応募するようにしてみましょう。その会社でどんなことがしたいのか具体的なイメージを持つことで、自分の言葉で面接官にアピールしやすくなります。

【経理事務に受かりやすい志望動機】

前職での仕事内容で頑張ってきたことが、経理の仕事と結びつけられると良いでしょう。例えば前職が営業事務だった場合、さまざまな他部署との円滑なコミュニケーションを取りながら仕事に取り組んでいたことを述べると、経理事務の仕事に必要不可欠なコミュニケーション能力や調整力があることをアピールできます。
経験はなくても資格を持っていると、経理事務の基本的な知識は身につけている証明になると共に、経理事務の仕事に就きたいという思いも伝わります。もし求人に応募した時点で、資格は持っていなくても勉強中であれば、そのことについても触れ、熱意をアピールしてください。前向きに経理事務の仕事に向けて取り組んでいる姿勢を見せることができ、好印象です。

【まとめ】

経理事務は会社全体をお金の面から管理する重要なお仕事です。重要な仕事ゆえやりがいも大きく、幅広い知識も得ることができます。また、未経験で就いた場合でも、会社に入ってから経験を積んでキャリアアップしていくことができるお仕事となっています。未経験でも恐れずに、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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